ロバと王女 (1970)  1:29:49
宝石を生むロバがいる青の国で、美しい妃が病に倒れ、王に「私よりも美しい人と再婚を」と言い残し亡くなってしまう。国の存続のため美女を探す大臣たちだが、最後に残ったのは、母にそっくりな王女だった。父からの求婚に困惑した王女は、リラの妖精の助言で、王に宝石を生むロバの皮を求めるが、王はその願いさえも叶えてしまう。その夜、王女は、ロバの皮をかぶって赤の国に逃げ出した。その頃、赤の国の王子は偶然王女を見かけ、恋に落ちてしまう。

本作は、ジャック・ドゥミ監督が長年企画を温め、1970年に製作された伝説のミュージカル・ファンタジー。30年以上の時を経て、ドゥミ夫人であるアニエス・ヴァルダ監督の監修により、デジタル技術を駆使して美しい映像で甦った。原作は「シンデレラ」で知られるフランスの童話作家、シャルル・ペローの「ロバの皮」で、ドゥミ監督は少年時代からこの物語に魅せられていたそう。輝くばかりの美しさを放つ王女には、現代の映画界でもエレガンスを放ち続けるカトリーヌ・ドヌーヴ。若々しさにあふれた赤の国の王子には、名プロデューサーとして活躍するジャック・ペラン。魔法のように生み出される煌びやかな衣装や、ミシェル・ルグランによる幻想的な音楽が、私たちに幸せな夢を見せてくれる。

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